Sid's Story

解説

このフラッシュは2004年に行われた英国食品規格局(FSA)の減塩キャンペーンのマスコットキャラクター「シド」の物語です。2004年9月頃に http://www.salt.gov.uk/sids_story.html に掲載されていたものですが現在は削除されています。"He'll be back later this year with a new message and a few surprises." とのことなので、新作に期待しましょう。

ナメクジのシドがマスコットキャラクターに選ばれたのは、もちろんナメクジが塩に弱いという特徴にちなんでのことです。英国の塩製造工業会(SMA)は「人間も塩で死ぬという間違った認識を与える」として英国広告基準協会(ASA)に訴えましたが、ASAは問題なしと判断しキャンペーンは続行、翌2005年には PR WEEK 誌の公共部門賞を受賞しました。

参考: 食品安全情報blog

日本語訳

参考までに訳をつけておきます。よくわからないところもありましたが適当に訳しました。

p1
Sid was born Sidney D Slug in 1978 in Sydenham, South East London.
Life was good for the happy family of five giant gastropods

シドは 1978 年、ロンドン南東部のシデナムでシドニー・D・ナメクジとして生まれました。
五匹の巨大ナメクジの一家は幸せに暮らしていました

p2
Until tragedy struck...
Sid found his father lying dead on the kitchen floor, a bowl of cereal scattered across the lino. Checking the label, Sid saw that the cereal was full of salt!

悲劇に襲われるまでは…
ある朝シドは父がキッチンの床で倒れて死んでいるのを見つけました。ボールからこぼれたシリアルがリノリウムの床一面に散らばっていました。シドはシリアルのラベルを確かめました。そのシリアルにはたくさんの塩が!

p3
The funeral was a sombre affair. Sid and his family hoped they could put the tragic events behind them.

憂うつなお葬式でした。シドと家族たちはこの悲劇を忘れてしまいたいと思いました。

p4
But cruel fate thought otherwise. Following a mix-up in the catering, Mrs Slug suffered a frothy death in a pile of crisps.

でも残酷な運命の女神のほうは彼らを忘れてくれませんでした。出前のとりちがえで母はポテトチップスに埋もれて泡を吹いて死んでしまいました。

p5
So the three slug children had to fend for themselves. But just as they were settling into their new lives, Sid's sister was taken by a cup of hot chocolate.

そして三匹のナメクジの子供達は自力で生きていかなくてはならなくなりました。ところが、新しい生活にもなじんできたまさにその時、シドの姉が一杯のココアで死んでしまいました。

p6
Then, only weeks later, Sid found his brother facedown in a ready meal.

そして、そのたった数週間後、シドは兄がレディーミールの上に顔を突っ伏して死んでいるのを見つけました。

p7
Sid, the last surviving giant slug, was left alone in the world. His loneliness turned to anger at his family's fate. If it weren't for all the salt everywhere, his family would still be alive.

シドはこの世界にただ一人残された最後の巨大ナメクジとなりました。彼の寂しさはやがて家族の運命に対する怒りに変わりました。あんなにどこにでも塩があるのでなければ家族はみんな生きていたのに。

p8
So, to prevent more needless deaths, Sid made it his mission to inform peaple about the dangers of too much salt. And a campaigner was born.

そして、これ以上の無用な死を防ぐため、シドは人々に塩分のとりすぎの危険性を訴えることを自らの使命と思うようになりました。一人の活動家がここに誕生したのです。


2005-10-24 by rna